新しい家政学 子は親を尊敬できるだろうか? 老人の知識は尊重されるのだろうか?

僕は運がいい。
父親と同じ会社に3年半くらいいたのである。
地方の鉄工所で、手取り13万円の現場の仕事であった。
毎日死のうと思っていた。

まあ、その話はさておいて、86歳になる父と共に夕食をとりながら、その鉄工所に働いていた同僚たちの話になったりする、
母の葬儀にも来てくれた方がいた。

父がどんなところで働いて、そんな経験をしたのか知る事ができた。

家族が別々なところで生きて働く様な環境ではありえない人間関係がそこで育成された。
家業があって、商売を親がして、子に受け継がせる。
そんな時、培われる人間関係は豊かで、芳醇なものである。
親の経験は子供にとって意味があるものであり、子の生きる道筋は親の今につながっていることを実感できる。

そんな人間関係がなければ、父と一緒に暮らす事はできなかっただろう。

毎日、父は今日もいい日だったという、明日はもっといい日だという。

そんな86歳を僕は迎えられるのだろうか、




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