『糖化』こそが糖尿病の問題。そして、老化には抗えない。

生物と無生物のあいだ」と言う本がある。福岡伸一さんがお書きになられている。
動的平衡 dynamic equilibrium』に関して論じられている。


私達の体を構成している「タンパク質」「脂質」「ブドウ糖」はすべて一定の期間(45日位)を目処に置き換わっている事を論じている。

私達の体が「常に」タンパク質を必要としている事がよく分かる。


これは栄養学の常識を変えた。


年をとったら体が出来上ているから、タンパク質は必要ない。などということは妄言だと分かる。


年取ったらなおさらのこと、『良質のタンパク質と脂質』が必要になるということも分かる。
使用エネルギー量が少なくなればなるほど炭水化物由来の「ブドウ糖」は必要なくなるのである。

そしてこの『動的平衡』と言うルールを生命が選択したのは、「糖化」「酸化」というどうしようもない現象に対向するためなのである。




体内の取り込まれた「タンパク質(アミノ酸)」「脂質」は常に血液の中を流れる。
細胞は血液から、新しいブロックを取り込み、期限の来たブロックを外して、入れ替える。
毎日、新しくなることで同じであるとするのである。

小松左京さんが、伊勢神宮の式年遷宮を例に出して、「古いものを大事にすること」と、「常に新しくなることで伝統をつなげる」という思想が有るということを何かに書いていたことを思い出す。


僕らは自分たちの体を「『上水道+下水道』のモデル」で考えている。
しかし、その考えは全く間違えていることが分かる。

一回、血管ができると、その血管は、水道や下水道と同じように錆びたり詰まったりする。
そして死ぬまで新しくならない。
そんなイメージがあるが、実は全くの間違いである。
血管も一定の期間で新しくなっていくのである。

血管の勉強はものすごく面白い。


糖の取り過ぎは細胞を焦がす 老化の真犯人は「糖化」(日本経済新聞)


AGE(終末糖化産物)が重要であることも出てきているのが面白い。
しかし、健康マーケットは敏感だなあ。




『糖化』と言う言葉は、タンパク質の勉強を始めると出てくる。

糖化したタンパク質が体の構成物質として使われることで上手く機能しない『細胞->組織->器官』が多くなり問題が起こる。



脂肪の代謝に関してもこのページでは面白いことが書かれている。

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