幸運な病のレシピ( 1236 )夜 :ハンバーグ、汁

【 2019/5/9の食事 】

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栄養学という学問はずいぶん昔の栄光を引きずっている。

特定の「栄養素」が不足するために身体にトラブルが起こることは医学の大きな勝利だった。
必須ビタミンや微量ミネラルが不足することで様々なトラブルが起こるのである。

そして、そのトラブルと「食品」との結びつきが見つけられ、やがてその食品の中から化学物質が特定される。
実に輝かしい医学の勝利だった。

では「それまで起こらなかったトラブル」はなぜ起こったのだろうか?

それは社会の変化である。
その変化が、今までの食環境と全く異なった環境に「ヒト」を放り込んだのだ。
大航海時代の「壊血病=ビタミンC不足」、は数ヶ月間フレッシュな食品を食べなくなったためにそれまでは起こり得なかった欠乏症が起こった。
明治〜昭和初期の「脚気ビタミンB1不足」白米を食べることが人口の多くのヒトにとって日常的になったために起こった。

そして、「商品成分表」が作られる。

「ヒト」が身体の中で他の物質から生成する(代謝)ことが出来ない物質が発見され続けた。

食品成分表の中の成分は40種類程度である。
補足の表が次々と発表される。

僕のはじめて買った章句品成分表は「4訂」版で、底にはアミノ酸の含有量に関しては入っていない(直後に補表が出た)。
それぞれに、ヒトの必要量が考えられ、それだけ取っていれば「正常なヒト」は問題がないと考えられたのだ。

そして、「生活習慣病とそれに続く災厄の時代が到来する」

しかしながら、原因であると思わえる物質をいくら除いても、服用しても、生活習慣病に続く災厄の恐怖はますばかりである。
ガンや、認知症、心疾患に循環器、壊疽に肺炎、透析に眼底網膜症、骨阻喪症にリュウマチ痛風膠原病に難病指定、これらは「病=治療に始まりと終わりのある身体のトラブル」などではない。 薬ですぐに落ちる検査値の異常(糖尿痛颶風高血圧に高脂血症)は医師のドル箱だが、「身体」の「食事」に対しての「当たり前の反応」なのだ。



「食事の欧米化」と「運動不足」が原因だと断ずる医者や栄養士は多い。
「野菜不足」「必須脂肪酸不足」「必須アミノ酸不足」どれも、今までの考え方から抜け出せない。

「時代の変化」に目を向けなければこの「謎」は解けない。
「食事の商品化」ということに気がついたのは、ほんの最近だ。
1980年代を境に私達の生活は大きく変わった。

「医者・研究者」は、細分化していって、原因を特定しようとする。
一つの原因は一つの疾病に結びついているかのごとく考える癖がついている。
しかし、「生活習慣病とその後に続く災厄」に共通することが有る。

それは、食事を商品として買っているということだ。
誰でも大好きな「炭水化物」は低コストで満腹を呼ぶ。
商品化は『大量生産と長距離輸送』が特徴になる。
「乾燥・精製・濃縮」の工程が必要だ。
そのために、素材から食事を作っていた時代には起こらなかった災厄が起こるのである。



ではどうしたら解決するのだろうか?
この問題はあまりに広く深い。
単純に法律でビックサイズの砂糖水の販売を禁止しても効果はない。
なにせ、生命は甘いものが大好きなのだ。
そして、フードビジネスは私達の社会の中で大きな比重を秘めている。
医薬品ビジネスなどは可愛いものだ。


私達は自分で作る食事を記憶する「家族というシェルター」を失った。


僕の「幸運な病のレシピ」はメニューや作り方ではない。
いかに「素材から食事を作る」のが困難かということのドキュメントである。






今日の食事が死に方を決める、明日の食事が生き方を決める。
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