『私達は今でも進化しているのか?』(2)炭水化物が人類を進化させた、文明はブドウ糖とともに生まれた。
ここで論じたいことは、炭水化物を求める(食べ続ける)ことは本能(DNAに組み込まれた行動様式)であり「理性、 意思、気力、根性」のようなものでは制御ができないということである。
すでに炭水化物を積極的に食べなくなって久しいが、その旨さは忘れられない。
狩猟採集の状態にいたヒトの集団は様々な動植物を捕食の対象とした(だろう)。
調理方法、採集方法、いずれも本能に組み込まれていないということは、集団によって異なった物を捕食の対象としただろう。
「炭水化物が人類を滅ぼす」という議論がある。これは間違えている。
たんぱく質(動物)を捕食の対象とした集団と、炭水化物(植物の種や芋)を捕食の対象とした集団があったとする。
炭水化物は、爆発的な瞬発力と貯蔵力に富む。そして保存性が高い。
それに対して、タンパク質や脂質は体をメンテナンスするためには必須であるが、エネルギーとしては効率が悪い。
炭水化物を好むDNAの集団の方が戦いになった時は強いのである。
戦争の後、炭水化物を好む集団は敗軍を奴隷として使役することができる。
それに対して、農耕を持たない集団は、敗軍を食物とするほかないのである。
つまり、「ヒト」の400万年の歴史は、いかに炭水化物を生活の中に組み込んでいくかという道のりなのだった。
今も、その道のりは続いている。
私たちが炭水化物を食べ続けるのは、DNAレベルでのコントロールなのだ。
次回は、炭水化物の代謝に関して書くことにします。
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