ISとトランプが何を表現しているのか

ISがテロ集団だと世界中で言っている。


テロの犯人がほとんど生きて捕まっていないと言う事をもっと真剣に考えた法がいい。
死を恐れない人間ほど怖いものはないのである。
そこまで追い詰めてはいけない。
彼らは。そこまで追い詰められているのである。





かつて新潟金属という会社の労働争議に深く関わった(委員長だった)。

まさに御用組合の代表のような組合で、組合員も、経営者は神様であって、逆らうことなどこれっぽっちも考えてはいなかった。
上司の言うことは絶対で、逆らうことはなかった。そんな中で、突然の会社閉鎖の通知である。
正確に言うと、親会社は発注をしないので勝手に潰れろということである。
僕は組合大会で、自分たちが見捨てられたのだということを強調することにした。
そしてスト権の確率ができたのだ。

絶対に行使することはないから、と言い、経営者側の組合員を納得させ、スト権を確立した。
結果、その当時あの工場から出荷していた小指の頭ほどのパーマロイのチップを人質に1億3千万円を得ることができたのである。
このスト権が確立できたのも、経営者側の甘い考えからだった。
あいつらは、学歴がないバカで経営者の言うことを聞くだけなのだから、利益が出なかったら潰せば良いのだ。
どうせ、黙って働いていくだろうと。

悔しかった。
同じ人間として尊重されているとは思えなかった。
親会社の社員は今回のリストラで退職金の上乗せをもらっているのに、私たちは、その割り増し分がないのである。

ほぼ全員が解雇される(20人ほどの部署は買われることが決まっていた)という切羽詰まった状況に追いやったのが間違いである。





ISを世界の敵というが、追い詰められた人間位とっては世界が敵に見えているのである。


ISを壊滅させる唯一の方法は、国として彼らを認め国連に加盟させることである。
彼らに代表を決めさせて、援助を行い、彼らに分配させれば、内部での紛争が始まり、崩壊する。
しかしそれには、爆弾でなく援助を、彼らの思想を容認する強さを持たねばならない。






トランプという大統領候補がアメリカで大いに力を持っているが、バカにしてはいけない。
トランプsを支持している人々は怒っているのである。

インテリや、権威者たちは一斉に団結してトランプが大統領になったら大変だろいう。
まさに、民主主義が、特定の階層がその既得権益を占有するための道具だと暴露したのである。
あんな教養も何もない滅茶苦茶な奴が大統領になったらおしまいだという。

良いじゃないか。
自分たちが富を独占して、「トリクルダウン」などという勝手な理屈を振りかざす連中の醜さとどちらが醜い。








僕は、トランプもISも好んではいない。
僕は自分が、「その思想(ISやトランプ)の支持者」を追い詰めてきた既得権益者と同じ側にいる。
どうしたら、向こう側とこちら側という隔たりはなくなるのだろうか。




或る日突然、空から爆弾が落ちてきて、家族や親代々受け継がれてきた全てのものが燃やし尽くされた時悲しさを共有することはできるのだろうか?

彼らに許してもらうことはできるのだろうか?



かといって、テロを賛美する事も、何もできない。

高橋和巳の本を久しぶりに読んでいた。
人生は憂鬱である。


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