コミュニティ論から「自己責任論の背景」を考える(2)小松左京さんの日本人論

僕は小松左京さんが大好きなのだ。

小松左京さんの根底には敗戦を焼け跡で迎えた体験が有る。

彼の日本人論の中に海に囲まれた島国で育まれたメンタリティを論じる小説が有る。
名前を思い出せないのが残念なのだが、日本の過去の海外進出と失敗を論じているのだ。


日本は平和な国だと考えている人も多いが、歴史を考えると海外に進出しては、負けて島国に閉じこもるという繰り返しだという。

確かに、そのとおりなのである。

豊臣秀吉朝鮮出兵があり、失敗して戻り家康は鎖国する。
明治〜昭和期の中国侵略があり、失敗して戻る。
経済的な戦争で世界に進出して、バブルが終わり失敗して今度は武力で進出しようとする。

小松左京さんは、決して日本人は「平和」が好きな訳ではない。
他の国々と比べても侵略に対して垣根は低い。

また、地続きの国々の厳しい駆け引きに比べたら、単純な交渉力しかないと論じている。


少し彼の議論を思い出してみたいのだが、小松さんの本は多すぎてどこにあるのか探すので疲れてしまう。
日本沈没好きだったなあ。

今度じっくりと読み返してみたい。



547414