一句、詠みました ビール担いで転倒した夏の夕暮れ

一句:

べろべろで、ビールバラまき貰うエコバック、うれしや見知らぬ信号の元

評:
夏の夕方の一時が目に浮かぶようである。あの人は良い人だった、ミニサイクルごと転んだのに良く無事だった。

解説:

自転車で5分くらいの所におじさんの家が有る。パソコンの調子が悪いと言われて直しに言った。

何とか直ったのだが、気がついたら酒を飲んでいた。

次々とごちそうが運ばれて、焼酎が進んだ。
美味しかった。
前にお邪魔した時は22時過ぎまでいたので、今日は19時くらいにはおいとました。

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酒のおいていない家に帰る時にビールを買った。
2ヶ月くらい前に、スーパーのビニール袋がコストダウンの為に薄くなったなあと思っていた。


起伏の多い歩道をビニール袋をぶら下げた自転車で走ったのだ。

信号のある交差点でビニールが破れ、ビールは飛び散り、僕と自転車はもの凄い勢いでひっくり返った。

ビールは転がって、交差点に散らばった。
こんな所で死んでなるものかと一瞬人生の走馬灯が写る。
肘のあたりがズキズキする。



気がついたら、散らばり角が凹んだビールを拾いどうやって持とうかと苦労していた。ビール缶は頑丈である。
財布なんかを入れる小さなトートバックに入れようと、苦労した。
そのトートは、ちいさいから、財布をポッケに移しても、3本くらいしか入らないのである。

その場で飲もうかと膝をつきながら考える。

その時、通りがかりのどこかのお姉さんがエコバックを渡してくれた。
人の優しさが嬉しかった。

僕は、ただの酔っぱらいの爺である。もう若くはない。四捨五入したら100歳である。

人の優しさに感謝を感じる初夏の夕暮れであった。




ああ、アイス食いたい。爽のバニラの味が変わったのだ。