『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を見た。

友人に勧められて、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を見た。




僕は、母といつも喧嘩していた。
母はいつも(僕からみたら)どうでも良いことを細かく詰ったものだ。
自分の思うとおりにならなければ気が済まない性分だった。

その日の夕方も、いつもと同じようになじられ、「はいはい」と知らん顔は出来ない僕は、いつものように口論となり、大きな声で怒った。
いつもと違ったのは、翌日の16時くらいに母が亡くなったということであった。



翌日、朝食を作りながら、謝らなければならないなと思い、待っていたがこなかった。

昼ぐらいに行くと、コタツで寝ていた。
17時に起こそうと思い、茶の間に行ったら一目で息をしていないことがわかった。



前日に交わした最後の言葉を思い出すといたたまれない。
あの朝、作っていた料理(魚の煮付け)をしばらくは作るのが辛くて、スーパーで見るのも嫌だった。

映画を見て、そんなことを思い出した。
少し気持ちが楽になった。






来年の1月5日で3年が経つ。

まだ悪夢を見る。
そしてそれで構わない。



良い映画だった。




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