永六輔 「みだらまんだら」

荒川強啓「デイキャッチ」でひさしぶりに永六輔さんの声を聞いた。

もう80歳なんだなあ。
僕が中学高校のころ、地元のラジオ局で彼の声を聞いていた。
好きだったなあ。なんという番組だったろうか。

当時、成田闘争の真っ盛りだった。
確か、司令塔に過激派の人達が入って立てこもった時に、機動隊が窓を破って突入する。
NHKのニュースでは過激派が立てこもって窓を破ったと言っていた。


永六輔さんはラジオで「窓ガラス割ったのは機動隊だよね」と語った。
あ、そうだよなと思った。ニュースっておかしなことを言うんだよって柔らかく教えてくれた。


その後、土地を離れることを拒否している白髪の老婆を機動隊が引きずり出す姿を見ることになる。彼女の心を考えると今でも涙が止まらない。忘れられない体験である。

この頃は日本の民主主義と市民の関係が決定的に決まった時期のような気がする。

つかこうへいさんの「初級革命講座飛龍伝」なんかも大きくショックを受けた。
なんか、このお二人には同じように惹かれる。


尺貫法や米穀配給通帳がおかしいものだと言うこともよく語っていた。
政治に対して市民の視点から発現することは重要だ。
生粋の江戸っ子、お寺の息子、僕は大好きだなあ。

法と社会の乖離をどう考えるべきかという彼の問題提起はその後法学部に進むきっかけになった。

永さん、ずいぶん声が変わっているような気がした。
リハビリを頑張っているそうである。
僕にとっては国宝である。


沢山彼の本を買っていた事を思い出した。

「みだらまんだら」と言う本を書いているのだけど、もしかしたら最初に人間にとって「性」がいかに深く根ざした問題なのか考えた本かもしれない。
セックスについて何も体験していない子どもにとっては不思議な本だった。

読み返したいなあと思いながら、地下のどこに仕舞ってあるかわからない。

もしかしたら、図書館から借りたのかしら?


今ネットで探したら、日本の古本店と言うサイトで見つけた。

早速会員登録して注文したのだ。


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