日本とは何か 日本の歴史〈00〉mixiより引越し2006年09月01日 17:27

- 作者: 網野善彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/10/24
- メディア: 単行本
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講談社 のこのシリーズは配本時にみな買った。
非常に面白いシリーズである。
日本という呼び名は7世紀にしかできていないのだから、それ以前の歴史を日本という呼び名ではおかしい。
彼はしっかりと書いている。
先の戦争のひどさを知っている先生だからこそ言える言葉である。
そして戦争の記憶は消えていく。
父の記憶は僕に引き継がれ、子どもたちに引き継がれることを切に願う。
そして、あのような馬鹿らしい戦争が繰り返されないように願う。
とは言っても今も世界の何処かでは市民は兵隊となり、殺し、殺されているのだ。
素晴らしい思想家で、歴史家。世界に自慢する事の出来る人。僕が大学にいた時期に丁度、網野先生は同じ大学にいらっしゃった。(神奈川大学なのだが)一回、ゼミの先生と話をしている時にお姿を見かけた事が有る。
この本の事を書こうと思って読み返してみたら、いかに今の時代に重要な事が書かれているか再認識出来た。
僕がwebを始めた時に一回書いているのを見つけたので詳しい事はそのページに譲る事にする。http://www.inet-shibata.or.jp/~diet/o_democracy/o_person_amino.html
『古文書返却の旅』という本があるのだが、それが素晴らしい本なんだ。若い時代にいかに悩み、苦しんだのかが書かれている。網野先生の本はかなり持っているが皆面白い。
この本は、講談社の『日本の歴史』という24巻の全集の最初の一冊になる。2000年〜のあたりからの配本だった。僕の人生の歴史的には、鉄工所が潰されて決まった仕事もなく、ソフトの仕事を始めようかとしていた時だと思う。
栄佳堂と言う名前の新発田ではなかなかいい本をおいてある本屋さんで、そこで予約して配本を心待ちにしていた。
その本屋さんには40台の後半くらいの人が務めていて、よく本の話をした事を覚えている。
毎月の収入も安定していなかったころだけど、配本される本を読むことはとても楽しみだった。(今でも収入は安定していない)その店員さんはとても良く本の事を知っている人だった。
二年ぐらい後になって水原高校にパソコンを教えに行った時に司書の先生とその人の話になって、いろんな本を勉強している人だよねえと言うことになった。やがて、彼は栄佳堂をやめることになり、その人以外にもいた本のことを知っている店員さんが、どんどん本屋さんから消えて行った。
その辺りからアマゾンで本を買い始める事になる。
彼は今何やっているだろうか。僕は小さい頃、本屋さんになりたかった。>>>>>>>日本の歴史 00巻 『日本とは何か』 p20より<<<<<<<<<
私自身は、戦争中、友人を殴打、足蹴にしてはばからぬ軍人や軍国主義的教官の横暴を体験して来ており,その背後に絶えず存在した日の丸・君が代を国歌・国旗として認める事は断じて出来ない。
それは個人の感情と言われるかもしれないが,この法律は、二月十一日という戦前の紀元節、神武天皇の即位の日という全く架空の日を『建国記念の日』と定める国家の国旗・国歌を法制化したのであり、いかに解釈をかえようと、これが戦前の日の丸・君が代と基本的に異なる物ではないことは明白な事実である。このように虚偽に立脚した国家を象徴し、讃えることを法の名の下で定めた物が、この国旗・国歌法であり、虚構の国を「愛する」ことなど私には不可能である。それゆえ、私はこの法に従うことを固く拒否する。.........
日本の歴史 00巻 『日本とは何か』
網野喜彦 著
2000年10月24日
講談社2004年に網野先生はお亡くなりになっている。悲しい事だ。
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