糖尿病の食事学(1):会社ご飯

僕は20代の後半、糖尿病だと診断を受けた。
その後3ヶ月で120kgから25kg体重を落としたが、体調を崩して止めた。

1997年にこの頃の経験を元に考えた事をまとめた。
この頃、カロリー計算のソフトを作ろうと思いさまざまな事をまとめたり、類似のソフトの調査したりした。

沢山の勉強をして、色々な事が見えて来た。
医者にかかって薬を貰ったり、水泳を始めたり、食事療法をしたりした。
まだ、インシュリン注射はしていない。

2010年末から2012年4月にかけてとても忙しく、非常に状態が悪くなった。
GWにアントニオ猪木さんの雑誌のインタービューを読んで、とても色々な事を思い出した。

今、色々と考えて来た事をまとめてみたいと思った。

生命についての僕なりの理解を書いていこうと思う。

糖尿病は、体のどこかに悪い所があってその為に起こる病ではない。
食事や運動、個人の生活や社会的な関係(ストレスと呼ばれる)、心の状態などが複雑に絡み合っている『今』が『体に映し出された』状況である。


決して、薬を飲めば治ると言う病気ではない。

薬と言う要素が、『今』に付け加えられるので「症状」は収まった様に見える。
しかし、食生活の改善などがなかったら何ら問題は解決した訳ではない。


ランゲルハンス島を刺激する薬やインシュリン注射をする事で確かに血液中のブドウ糖濃度は減る。
のどの渇きや、頻尿、だるさ、血圧の問題、そう言った物は軽減されるだろう。
しかし、それは治療とは言えない。



いくらランゲルを刺激しても、いつかは力つきる、インシュリンの量も増えて行く。
医者が儲かるばかりである。

そして医者は本当の意味の治療はすることができない。
本当の意味の治療とは、『本人が、自分にとっての「正しい食事」を見つける事』である。


ある大学の先生と対峙して、『糖尿病は薬でコントロール出来る病気だからまじめに薬飲んでいれば良いのだ』と言われて唖然としたことが有る。
多分,その先生も糖尿病なんだろうなあと思った。そして本気でそう思っているのだろう。憂鬱である。

僕が、『糖尿病患者にとって重要な事は意識の変化であり、気づく事が重要』なのでありそう言う意識の変化を促す様な仕掛けを作りたいと言う事を話した時に真っ向から反対したのである。


糖尿病患者の困ったを助けるwebの仕掛けを作る事は今の僕のライフワークである。


2012年GWの終わりに僕は毎日水や飲み物を2リットル、食事はおそらく3000キロカロリー、夜半に3回は喉が渇いて起きて水を飲み、会社の行き帰りにも水筒に水を入れて飲んで到着するとおしっこをした。

かなりヤバい状態だと思ってはいたが、忙しさ(仕事が面白くて)に思考が中断していた。
大きな間違えだった。人生あっての仕事である。

1 腹が空くからカロリーを採る為にとにかく「カロリーを採ろうとして->肝臓は目一杯働く->血糖値は上がる。
2 しかしながらインシュリンの量が足りなくて(又は細胞のインシュリンへの耐性が高まる為に)細胞はその内部に糖分を受け入れることができない。
3 細胞が糖分を受け入れられないと血液中に糖分が溢れる。
4 血液中に溢れている糖分を外に出す為に「喉は乾き->腎臓は目一杯働き、おしっこは沢山出て行く。
5 多すぎる糖分は血管を傷つける。
6 やがて、肝臓も腎臓もギブアップする。
7 血管が傷つくと心筋梗塞白内障、四肢の毛細血管の詰まり=壊死、動脈硬化、血管の硬直化->血圧の異常な上昇、などのリスクが高まる。

これが併発症である。

毎日のカロリーの摂取を低くすることにした。



一番基本的な療法である。知識ではなく、料理のテクニックが必要になる。

まだ、1週間経っていないが、既に効果は出ている。
行き帰りの水筒は必要ないし、夜中に起きるのは1回、水はほとんど飲まない、頻尿も止まった。
腹は空くが、我慢出来る範囲になって来ている。->この事は次の回に書きます。

体の細胞が脳をフェイクして意識に食事をさせようとするのが糖尿病の恐ろしい仕掛けなのです。


糖尿病と言うのがその時の生活の反映であると言う事の証拠である。


確かにまだ体重は減らない。摂取カロリーから必要カロリーを引いた数字がマイナスの場合に少しずつ減って行くので時間がかかるのである。

基本ルール(暫定)である。
一日1500キロカロリー凸凹を狙う。
2500キロカロリーが必要カロリーとすると、脂肪1kg=7000キロカロリーなどで一週間で1kgくらい減る事になる。


糖質の摂取を減らす(ご飯の量を減らす)。
タンパク質の摂取を多彩にする。
野菜を大量に食べる。
食事の前に牛乳を1杯飲む。
コーヒーを一日3杯以上飲む。
おやつを食べない。(食べたくなったら野菜炒めを食べる)
飲みたい時は酒を飲む。


毎日ダンベル体操を5分×2行う
週1-3回プールで10分連続+断続で20分で泳ぐ

青椒肉絲風キャベツ炒め

会社で作ったのだが、旨かった。解説入れながら動画撮ったのである。
食材についての加熱のルールが大事である。
フライパンを二つ使う事が重要なのである。
会社で普通の電熱器でもうまいご飯が作れるのである。

デフォルトのキャベツ炒め
2枚のフライパンを使う。

1枚目は肉、根菜、キノコをじっくりと炒める。
そして、味を付ける。


2枚目はキャベツの様な「水筒野菜」を炒める。
高温で短時間、蒸し炒めする。
フライパンの底に水が出ない様にする。
(水が出ると100度以下になるので煮る事になる)



キャベツが80%いたまった所で肉のフライパンを合わせて、味を和ませる。



出来上がりである。
鮭を焼いておいて、キャベツの最後の方で入れると面白い。




こちらは肉が重点である。
やはりフライパンは二つである。

ジャガイモ+タケノコのオムレツ&キャベツ炒め
ジャガイモは薄く切って橋が通るくらいまで茹でる。
オリーブオイルにニンニクとショウガを入れて熱を通す。
薄切りのタケノコをじっくり炒め、ジャガイモを炒める。
広めのフライパンに溶いた卵を伸ばして、ジャガイモとタケノコをすぐに載せる。
固まって来たらフライパンの上で返してジャガイモとタケノコを卵で蓋をして蒸す様にする。

肉と、キャベツは別なフライパンで炒めて合わせる様にして盛りつける。




キャベツ入りウドンスキ

大阪で食べた物の中でもの凄い発見であったのが『ウドンスキ』である。
ダシと言うのがこれほどに強力な物と言うことを知った。
大量のキャベツが食えるのである。

タンパク源としては鮭の切切り身がお勧めである。
焼いてからいれるのがgoodである。







死ぬ瞬間まで、健康でいたい物だ。

『健康とは、単に医学的に病気ではないという意味ではなく、社会的に、精神的にも肉体的にも満たされた(well-being)状態をいう』と、定義している(WHO(World Helth Organizatin/世界保健機構)。

人が健康に暮らすには、人として尊重されつつ、互いの精神、肉体を物理的にも、精神的にも尊重し合えなければならない。
健康であると言う事は、文化的(民族的)な「根」を十分に尊重合えるということでもある。
マクロには、国家・社会・民族と言った枠から、ミクロには個人・夫婦・親子と言う枠に渡って論じられる必要があります。
このような考え方のもとにいかに生活するのか、「自分自身で判断して、自分自身で作っていく」のが正しい食事です。
そしてそれは、人生そのものについての問いかけである。



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