「生活習慣病の考古学」:糖尿病学説:末梢神経障害を考える。

僕は、長く「足の痺れ」が続き苦しんだ。
なにせ30代で診断された、糖尿病のプロである。
今も少し痺れは有るが、夜眠るのに苦労するということはなくなった。
足の指もしっかりとうごかすことができるようになった。
masaya50.hatenadiary.jp

なかなかこの経緯は面白い体験である。
次の本の主題でも有る。
足の痺れも「マーカー」なのだ。


とても興味があり今探しているのが『「高血糖=合併症の原因」説』の始まりである。
なんと、「栄養と健康のライフサイエンス 1996年vol1」の巻頭論文で書かれているのであった。
そこでは、糖尿病の毛細血管を傷つける機序が判明したとあった。
そこで「ソルビトール」がタンパク質と結びついて血管をボロボロにするということが書かれている。

栄養と健康のライフサイエンス (Vol.1 No.2)

栄養と健康のライフサイエンス (Vol.1 No.2)

  • 作者:吉田勉
  • 出版社/メーカー: 学文社
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 単行本

けっして、この著者を馬鹿にしているわけではない。
後知恵から見れば、昔の考え方は愚かに見える。

科学は常に限界がある、しかし問題はその限界を意識しているかである。
医学者は今までの間違いを正さないままに次に進もうとする。
しかし問題はなぜ前回間違えたかである。
それを理解した上で新たな学説・仮説を考えねば、同じことの繰り返しになる。


今では「糖とタンパク質、脂質の3種類の化合物は互いに代謝され姿を変える」ということはほぼ確実なものである。そして「糖鎖修飾」は大変重要な意味がある考えられている。
この事自身も、新たな知見で変わっていくかもしれないが、僕はこの考え方がより多くの問題を解決すると思う。


僕は今、『「高血糖=マーカー」説』を提唱している。
そのためには一般的に流布されている考え方の確率した時期を知りたいのである。
「栄養考古学」とでも言うのだろうか(笑)。


僕は神経細胞の軸索部分において「タイトジャンクションが破れ」るためにこの現象は起こると考えている。
そのために、さまざまな障害が起こるであろう。
そして食事を適切にすることで蘇るということも説明がつく。





検索してみたら、このページに辿り着いた。
ソルビトール」が血管を傷つけるというのはもう消え去った学説だと思っていたのであるが、「痛みの情報サイト」というサイトで真面目に書かれている。

toutsu.jp

高血糖により、毛細血管の流れが悪くなる
神経細胞の中に「ソルビトール」が溜まる。
最後の締めは「理由は明らかになっていない」の一言である(笑)。


糖尿病神経障害とは
糖尿病治療においては血糖値のコントロールに加え合併症にも注意が必要です。
糖尿病の合併症の中でも「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」は3大合併症といわれています。
その中でも「糖尿病神経障害」は、最も頻度が高く、最も早期から起こる合併症で、手足の先に痛みを伴う事があります。
糖尿病患者が手足に痛みやしびれるような痛みを感じる場合、糖尿病神経障害に伴う痛みである可能性に注意が必要です。

糖尿病神経障害がなぜ起こるかはまだはっきりわかっていません。
一説として、高血糖の状態が続くと、一因として「ソルビトール」という、障害を起こす原因となる物質が神経細胞に蓄積する結果、神経障害が起こるといわれています。また、高血糖によって毛細血管の血流が悪くなるため、神経細胞に必要な酸素や栄養が不足するために起こるという説もあります。
しかし、それ以外の説も考えられており、理由は明らかになっておりません。


そうそう、上記の本の香川靖雄先生の論文は素晴らしかった。
「熱量素は人体では燃えない」というものなのだが、代謝という重要な概念を書いていらっしゃる。
面白いものだ。




ここもすごい。とんでもないが、よく聞く話である。しかし全くの嘘だ。

www.fukurahagi.com