幸運な病のレシピ( 1247 )夜:黒鯛切り身、汁

【 2019/5/12の食事 】

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くたびれていたのでほぼ何も作らなかった。
それでも、色々な食べ物は残っているので組み合わせれば美味しくて嬉しい。
汁があれば夕食はおおよそなんとかなる。

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商品化された食事には問題がある。

医師や栄養士が太鼓判を押しているのは1960年代までに判明している単純な欠乏症に対してだけである。
脚気壊血病にはかからないかもしれないが、今の私達の問題はそこではない。

60歳前後から猛烈に増えてくる様々な災厄こそが問題なのだ。「政治的に正しい栄養学」が太鼓判を押す食事は様々な災厄を招く。

「ガンや、認知症、心疾患に循環器、壊疽に肺炎、透析に眼底網膜症、骨阻喪症にリュウマチ痛風膠原病に難病指定、これらは「病=治療に始まりと終わりのある身体のトラブル」などではない。 薬ですぐに落ちる検査値の異常(糖尿痛颶風高血圧に高脂血症)は医師のドル箱だが、「身体」の「食事」に対しての「当たり前の反応」なのだ。」

章句品成分表には40種類程度のヒトが身体に代謝系を持たない(他の物質から作ることのできない)「栄養素」が分析されている。
「食事行政を司る栄養士」は毎日作る食事の皿の上の成分を分析する。
素材の量から成分を分析して「行政の無誤謬」を担保するのに忙しい。
政治的に正しい食事」を作るためだ。
そして、現実は悪化するばかりだ。

しかし、問題はそこではない。

食事が問題だと認識しながら、どう対応していいかわからないのである。

自分で作るにしても、売られているものを選ぶにしても判断の基準がわからないのだ。
私達は、社会の変化で「家族という装置」を喪失した。食事のポリシーを失ったのである。

「フードビジネス」は大きく私達の生活の一部となってしまった。
私達貧乏人は、食事を「作り売る側」と、「買い食べる側」両方の顔を持ちながら毎日生きる。
そして食事という商品は「税金」の様に利益を生む。


しかし問題は、炭水化物が魅力的で、抗えない魅力があるということだ。決して(単純な意味の)毒ではない。
大好きなものが低コストで手に入る、そこが問題なのだ。

私達は「今の自分に大好きなもの」以上に大事な価値(宗教)を失ったのである。家族というシェルターと共に失った。


大きく社会が変わり、新しい環境が現れた時に多くの災厄は発生する。

過去の感染症や欠乏症の大規模な流行も、社会の変化と関連つけることで説明ができる。
小規模な発生は地域的な特殊性や、個別の理由で説明できるだろうが、これだかの大規模な「流行・蔓延」に関しては「社会の変化」と言う「バズワード(雰囲気言葉)」でしか説明ができない。

当然、対策も「バズ」になる(笑)。
よくかんで、ゆっくり食べろ、腹八分目、毎日ウオーキング、野菜中心、和食バンザイ、毎日スプーンいっぱいのバツバツオイル、健康情報番組は笑わせてくれる。

僕はポリシーを持ち、毎日の食事を作る。

90歳の父のために、家族のために、そして「II型糖尿病というあまり名誉でない病気」と「酒の依存症」に苦しんでいる僕自身のために作る。

すでに社会は変わり、「シェルターとしての家族」は望むべきもない。
しかし、ピンピンコロリと死ぬまで元気な人生は「食事」にしかないと思っている。




「幸運な病のレシピ」は、毎日食事を素材から作るということがいかに難しいことかを体験しているドキュメントなのだ。

家族はみな違った人間で好きなものも食べたいものも違う。

妻は僕が台所に立つことを嫌う。
それは昔からの「女は料理をつくるべきだ=厨房のキングは女」というメンタリティの現れだ。
僕の年収は低い(田舎のソフト会社の経営者だからだ)。妻の貯金は多い(笑)。セックスの要求も違う。

食卓は、家族のパワーバランスの現れる場だ。
過食症・拒食症・依存症、BMIbの異常」いずれも分かりやすく、名誉ではない病だ。
そしてどれは、「現実に向き合っている「ヒト」が自分をわかってもらいたいと叫んでいる言葉なのだ。
ホルモンの異常や過去のトラウマの説明では何も解決しない。
未来をどう生きるかという苦痛の中に現れる。


かつて家族は見放さず共に生きた。
共に生きることの出来る人の関係はどう作れるのだろうか?
欲望を消費する単位としての家族ではなく、未来を共に見つめるコミュニテイと言う価値を信じたい。





masaya50.hatenadiary.jp

フード・インクという映画で顕著に語られている。

以下の3本の映画は面白い。
今の僕の考えから少し違う事(オーガニックバンザイ)を論じているが、始めてみた時は衝撃的だった。
食事は外注化してはならないのである。
素材kラ毎食作るのは難しい。では解決の道はあるのだろうか?今も考えている。当然答えは出ない。

貧困層の人たちが「ファーストフードのパテを作る工場」で働き、低賃金で長時間労働に従事する。
当然、食事はその工場で作られたジャンクフードとなる。
糖尿病でインスリオンを打ちながら、子供にブロッコリーを食べさせる夢を語るのだ。
毎食のファーストフードから僅かな金額の利益が、資本家に提供される。

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今日の食事が死に方を決める、明日の食事が生き方を決める。
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