「COVERS」(6)キーボードで人生を調理する

フェースブックにはカバー写真を設定することが出来る。皆それぞれに気に入った写真をアップロードしてコメントを書く。僕は厨房仕事に欠かせない道具をカバーすることにした。COVERSというのは僕の大好きな音楽家のCDだ。有名な曲の「替え歌」が演奏されている。料理のレシピというのは大昔から家庭でそれぞれに奏でられている音楽のように思う。誰かに習い、毎日奏でる。皆同じ様に見えながら二つとして同じものはない。私達一人一人が違うように。「商品化された食事」は自分らしさを殺す。自分らしく生きるために僕は今日も道具たちと厨房に立ち、料理を作る。このシリーズはこちら



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椅子ー>机と飛び乗ってマユは僕の仕事を手伝ってくれる。
彼にとって僕の机の上は「秘密の花園」なのだろう。
椅子を十分遠くに引いておかないと机に登って様々な宝物を探す。

おつまみの包み紙、ティッシュペーパー、お気に入りのボールペン、(確認前の)宝くじ、まさに希望に満ちている。


そして彼のおしっこにかなうキーボードはない。
この数年の犠牲者たちだ。
悔しいことに効かなくなるキーは一つ二つである。
20代の後半にソフト会社に転職してからいくつものキーボードを使ってきた。
僕の人生を料理してきた道具たちである、壊れていてもなんとも捨てがたい。
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和裁をしながら僕を育ててくれた母は、折れた針を小さな風邪薬の瓶に入れていた。

一杯になると針供養に持っていったのだろう。
亡くなったときに母の裁縫箱に残っていた。
母が人生を切り開いた大事な道具だ。如何とも捨てがたい。
 
どこかのお寺でキーボード供養やってるかな。結構古いパソコンもあるぞ。



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