血糖値プロファイルが変わったのかなあ。早朝高血糖は困った現象である。

インスリン抵抗性」と言う便利な言葉がある。
「免疫力」とか「神のご加護」というような言葉と同じで、何らかの現象が「好転・悪化」した場合に原因を聞きたがる患者を黙らせるという効果がある。




当然、何がきっかけなのかは分からないから再現も無ければ、普遍的な発見もおこらない。
思考停止の為の言葉でもある。

本来、医師は多くの臨床(患者と向き合い言葉を聞く)において何らかの洞察を行い、同じ苦しみを持った別な患者にその得た治験を試し、普遍的な解決を探るべきであろう。

というか、僕は仕事の中でお客様に学びながら新しい技を見つけてきた。




ここから「早朝高血糖」のお話



早朝高血糖とは、明け方血糖値が高くなる問題である。
ここしばらく、血糖自己測定の頻度が落ちてきていた(生活が安定してきた)のでどのタイミングからなのかわからないのだが、早朝高血糖が起こりにくくなっているようなのだ。

以前は3-4時位から140mg/dlを超えてた。

筋肉細胞と脂肪細胞はインスリンの許可がなければブドウ糖を取り込めない。
筋肉細胞に関しては運動をすると落ちる。








深夜〜早朝にかけて肝臓からブドウ糖が放出される。本来同時にインスリンが筋肉に許可を与えねばならない。
筋肉と脂肪細胞以外はインスリンの許可無しでいつでもブドウ糖を取り込んでいる。
理屈から言えば、この現象は筋肉と脂肪細胞に「擬似的な食事」を与えていると僕は考えている。



その内部的な食事に許可が追いつかないと考えれば理にかなう。
しかし、何故落ち着いているのだろうか?

これって、どう考えれば良いのだろうか。












===== 余談である ================

昨今の流行りは「アディポネクチン(脂肪細胞産のホルモンで筋肉にブドウ糖吸収の許可を与え血糖値を下げる)」であるが何も分かってはいない事はわかっている。
しかし、インスリンしか血糖値を下げないとあれだけ言っておいて「最新の知見では」『今まで嘘ついてきたぴょん』『僕も知らなかったんだもん、生命って不思議〜』で終わるのだから、お役人はご立派である。

僕ら一般企業人は、問題が発生した場合は、何故発生したのかという「原因を明確」にして、「再発防止策」を講じなければ、お客様には相手にしてもらえない。

医師は無誤謬(間違えない)事が前提である。
何をやっても、たとえそれで患者が死んでも、マニュアルに従ったことなら、それは医師の責任ではない。
確かに医療は冒険である側面を持つ。しかし、「過ち」は過ちとして真摯に向き合わなければならない。
それが出来ない医師は「糞」野郎だ。


最新の知見と言い放ち、あたかも最先端の研究者を気取るのが通用したのは私達が不勉強だったからだ。
ネットの時代は恐ろしい。
過去の発言や行動が皆残るのだから。

『最新の「知見」野郎(性別不問)』は憂鬱である。









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