韓国と北朝鮮の会談に関して。涙が出てくる。家族という歴史を記憶する装置。

朝鮮半島のことは何度か書いた。

トランプが、韓国から手を引きたがっていることや、中国にアジアを渡したがっていることは分かっていたのだが、これだけ早く動くとはなあ。
理念ではなく利権で動くトランプでなければ実現できないアクロバットだ。オバマでもクリントンでも進歩派には出来ないことである。


なにせ、「米軍が韓国から撤退する」などと行ったら、「右翼」が黙っていない。 
アフガンやイラクでもう懲りているのだ。

しかし、イラクには巡航ミサイル打を打ち込んでいる。決して改心したわけでも「良いアメリカ」になったわけでもない(笑)。

しかし、世界の国々も、核兵器を開発すると巡航ミサイル打ち込まれないということがよくわかったと思う。





報道を見たが、半島の人たちの苦しんだ年月をキチンと考えているものは皆無である。






朝鮮戦争のことを自分のこととして考えてみれば、どんなに辛いことか分かる。
今、娘が遠くの大学に行っている。
今日、娘の住んでいる土地とここの間に国境線引かれる。
そちらとこちらで同じ民族の殺し合いが始まったら、もう娘とは会えない。
そして休戦となり、長い年月が流れる。
やがて、僕も妻も死ぬ。その瞬間まで娘のことを思い続けるだろう。
彼女の弟は長くあっていない姉を思う。
故郷を見ることもなく娘は同じように年老いていく。

そして、二人が出会えた時、何を語るだろうか。











どれだけの家族が、南北に引き裂かれていることだろう。
引き裂かれた人々の物語に解決が見つかりますように。

今回の宣言なかで、引き裂かれた家族を見つけるセンターを作るという声明があった。
僕は涙が止まらなかった。
数知れない家庭の悲劇がまだそこにはあるのだ。





南北の会談を見ていると、この二人が多くの国民の苦悩を解決したいと思っていることが分かる。
アメリカと中国の間で困難を耐えて、民族の和解を望んでいるのである。
多くの犯罪行為は許されることではない。
しかし、アメリカには「グアンタナモ」「国内の貧困問題」「銃の乱射テロ」がある、何も違いはない。

同じ病に苦しんでいるのだ。
非難しあっても仕方がない、共に病に向き合わなければならない。







日本人が誘拐された事件のこと、いつも考える。
市民が常に悲劇に巻き込まれる。
個人の悲しみには国籍も何も関係はない。

日本の政治家は、自分の利益のためにしか動かなかった。
拉致問題を政治的に利用することで政敵を葬り、市民に危機を煽った。


日本人は、卑怯で、ずるくて、約束を守らない。
そもそも、コイズミが「拉致」を北朝鮮に認めさせながら、北朝鮮を裏切った。
拉致問題」が政治の道具にしか見なかったのだ。


「アベシンゾー」は先の選挙で、警報鳴らして「国難」とアオリ、選挙で大多数を占めた。



世界中で、日本はどんなに醜い姿に写っていることだろう。
従軍慰安婦」というフィクション(架空の物語)は現実の世界での日本の姿を映している。
歴史的事実などというものは存在しない。
家庭という歴史を記憶する装置が向き合っている現実。
それが、表に出る時に時代という潮流になる。

僕は父に何度も戦争のこと(予科練に行っていたこと)を聞いた

母方の祖母がシベリアでなくなった長男(母の兄)の事を話していたことを一回だけ聞いたことがある。
「さーめがったこっさ」と寂しげに話してくれた。
今の僕の息子ぐらいの歳に別れて、もう会えなかったのだ。
いつか人は死ぬ。それは仕方がない。しかし、戦争で死ぬことはあまりに理不尽である。
皆豊かで幸せになってもらいたいと為政者を選んだはずが、そいつらが私達を殺すのだ。


僕らは学校で公式な歴史を習う。
しかし。家族はその歴史とは違った歴史を持っている。
ラングとパロールの関係である。
史実と(言うフィクション)とは異なるであろうが、そもそも史実などというものは政治的な記憶である。
個人の「現実に対しての価値」といつも重なるわけではない。

しかし、家族を殺されたという「ファクト」は間違いなく存在する。












もう、取り返しはつかない。
アメリカはアジアから手を引くのだ。
「トランプ」が中国と何故あんなに仲がいいと思う?

しかし、凄いドラマだ。
「離散家族」の問題に日本は深く関わってきている。
在日韓国人指紋押捺問題について私達はキチンと向き合い続けなければならない。
アジアで日本人がどういう風に見られているのかという事を忘れてはならない。

中国も、半島も力がなかった。そして地政学は、経済のパワーバランスがメインプレイヤーである。







「アベシンゾー」はそもそも、嘘ついてバレても、「証拠はない」と突っぱねればなんとでもなると思っている馬鹿だ。
上から下まで日本は『信無き官僚の国家』である。

上にならえで、下まで腐る。

しかし、NHKの報道はクソだな。
何を今さらアベシンゾーに忖度しているのだ。
アメリカの圧力(日本も一緒に踊った)がこの「会談を生んだ」などと寝ぼけた分析をする。
米朝会談で成果がなければ茶番だという。



これからの10年、北朝鮮レアメタルの利権は中国が独占する。アメリカは韓国を経由してそのオコボレにありつく。
日本はせいぜいで従順な消費者にしかなれない。企業は「アベシンゾウに代表される輩」を見限るだろう。

そもそも北朝鮮は160国と貿易の関係にある。
経済制裁などという100年前の手法が効果あるなどと考えていたのかねえ。
それを隠して、北朝鮮は(アメリカをバック付けた)日本にひれ伏すべきだなどと妄想していた日本の右翼の馬鹿達は大慌てだろうなあ。






朝鮮戦争がどんな戦争だったのか分かっているのかねえ。
アメリカは日本を守ってくれないということがまだわからんのだろう。

半島の「非核化」ということは、アメリカの撤退を意味するのだ。
日本は非核三原則をなし崩しにした。
テポドン以上に危険な「フクイチ」がまだ終わっていないことを分かっているのだろうか?









井筒和幸さんどこかにでているかなと探したのだが......

の中で、北朝鮮に帰国していった在日韓国人の一家を描いていたかと思う。
人々は、それぞれに現実に向き合い、歴史の流れに翻弄される。
必死に生きながらその川の流れはいつか海へとつながる。
その海は荒れ狂い、凪ぐことを知らない。(カムイ伝 まえがき

激流をくぐり抜けてきた家族にとっては、安らぎの海である。






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