幸運な病のレシピ( 163 ) 夜 牛すき焼き鍋

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すき焼きが牛肉なのは当たり前と思っていたら大間違い。
砂糖と醤油を焦がして肉に強く味をつけてキノコ・ネギ・白菜・糸コンをあわせて煮ていくのが『すき焼き』である。
つまり、最初に砂糖と醤油とタンパク質を焦がす工程がすき焼きなのだ。
なので『肉はなんでも良い』。というのが僕の定義である。


そしてこの工程がなくて単純に「肉・キノコ・ネギ・白菜・糸コン」の煮たものは牛鍋であったり豚鍋であったり鶏鍋だったりする。
卓上で焼きながら食べる形式さえも必須ではない。


牛肉が高級品だった1970年代、母は、豚肉「キノコ・ネギ・白菜・糸コン」で作ってくれて、それを「すき焼き」と呼んだ。
そして、時折、牛肉を使うことがあった。
しかし、それは、一般的に呼ばれる「すき焼き」ではなく、「牛鍋」だった。
肉を砂糖と醤油で焦がす工程がなかった。


卵を溶いて食べる時に浸けるのは牛肉に強く味がついているからだ。
肉に強く味がついていない時は、卵は余り必要ではない。
味が薄くなって美味しくないのである。

母のすき焼きは卵を浸けることがなかった。


父の夕食



初めてすき焼きの工程を知ったのは24歳の時、大学の先生のお宅にお邪魔して、夕食を御馳走になったときだった。
初めての失業中で、新潟に帰ろうかと考えていた。

『一度の人生なんだから、行き着く所までチャレンジした方がいい』と言われ、もう一年東京で頑張ってみようと決心した味である。

すき焼きを作るといつもあの時の奇妙な「絶望と開放感」を思い出す。
先生はお元気だろうか。

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いい夫婦の日(11月22日)」の夕食。
カップめんを少し食べた。
お客さんのお土産のクレープをひとくち食べた。

酒を飲むと血糖値が上がらないので羽目をはずすことが多い。
138mg/dlであった。
ただ、翌日は高止まりすることが多い。

人生は我慢大会ではない。





ご飯にふりかけはまごうことなき最高の味。
しかし、食べないですんだ。
父の食卓にご飯が間に合わなかったので、半分をチンして出した残りを妻が食べた。。




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