マグダラのマリア 「ヴィンセントが教えてくれたこと」

この映画に関しての話題はこちらから。



「ヴィンセントが教えてくれたこと」は実に宗教的な映画だ。

考えてみるとビル・マーレーは「三人のゴースト」なんかにもて出演している位だから宗教的な人なのかもしれない。


「セント」ヴィンセントの「セント=聖人」という概念はそもそもキリスト教的だ。



登場人物は、皆、孤独で生きる場所を失っている。
その登場人物達が「つながり」を見つけ出すという物語なのである。


ダカという妊娠しているダンサー(娼婦)を演じているのがナオミ・ワッツである。
実にいい表情をする。
僕は、大好きである。

オリバーに「夜の女」の意味を聞かれて、「一番正直な生き方」だというビンセント。

OLIVER : Who is she?
VINCENT : A lady of the night.
OLIVER : What’s that?
Vin lights a cigarette.
VINCENT : One of the more honest ways to make a living.

僕は大好きである。
ラストの彼女の笑顔素晴らしい。



最初に彼が学校に行った時に朝のお祈りの先導役を先生に任せられる。
「自分はユダヤ教徒だと思う」といい、上手くお祈りができないオリバーである。
ラストに仲良くなった友人(イタリア系の子供なのでカソリックだろうか)に「十字の切り方」を習う。
僕はそこが大好きだ。


ラストのスピーチの所、ダメだ泣いてしまう。

He taught me how to fight. How to stand my ground and be brave. How to speak up and be bold.

聖人は自分と他者のために闘い続けるのです。
Because saints fight for themselves and others. So that they might be heard.



Courage, sacrifice, compassion and humanity.
These are the markings of a saint. And what makes Mr.Vincent Canatella not so far removed from St. William of Rochester...




脚本はこちらから。


自分の息子を探すという「ブロークン・フラワーズ」では、辛い終わり方をする。

思わぬ形で自分の家族を見つけるというこの映画は対象的に素敵な終わり方である。
映画は時代を写す。



889542



be boldって大胆になるとか、自己主張するとかの意味があるんだなあ。