私達の身体は微小な生命のコロニーであること。

人の細胞と微小生命は互いに干渉しあって、コロニーを作っている。

そのコロニーの外は過酷で生存に適していない。
そして、生命の維持に必要な絶えざる補給が外部からなければ即座に解体に向かい他のコロニーに補給される生命の物資に変わってしまう。

免疫は、決して意思を持ったものではない。
単純に反応に従っているだけである。
自己と他者の区別など持たない。
自分が何に属しているかも知らない。
ただ、化学反応の法則に従って、破壊を続けているだけである。


ブラックホールが意思を持たないように、白血球も意思を持たない。
観察する我らの目の奥に慈悲を求める心があるだけ。

生命は、無限の宇宙に浮かぶ「島宇宙」のようなものである。
孤独である。


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