精神病を考える
- 作者: 水谷緑
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2017/04/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本を買った。
読んで少し泣いた。
以前に同じ作者の本は読んだのだが、「精神病」に関して興味があったので読んでみた。
予想に違わず素晴らしかった。
「心の病気、それは変化に対する心の反応」
最後の一言である。
もう少し言葉を考えたいが、「幸運な病」を書いた時に一番書きたかったことは「治癒コミュニティ」の役割である。
「治癒コミュニティ」というと、何か特別な「病気の治癒」というイメージがあるが、もっと広範囲の表現を探している。
時間の経過とともに「人と人との関係性」も変化する。
子供はおとなになり、親は年寄りになり、自分は衰えていく。
コミュニティというパワーゲームの場は残酷だ。
このパワーゲームの中にこそ、「いじめ」と呼ばれる関係性が潜んでいる。
決して人権意識では解決しないのである。
いじめは、少ないリソースの取り合いなのである。親子であろうが、兄弟であろうが起こって当然である。
そして「集団全体を弱体化する闘争」を避けるために「権威」という看板があるのだ。
いじめは「緊急避難」であり「正当防衛」であってどちらの側も向く刃物である。
昨今、精神病が大流行である。
簡単に医者に行き薬をもらう。
精神病の本を沢山読んだ。
なんとなく結論は出ているのだが、今ひとつスッキリしない。
先日久しぶりに夢を見た。
目が覚めた後、ずーっと同じことを考えているのである。
しかし、もう恐ろしくない。
仕方がないことである。
どうなったとしても、命など惜しくはない。
人生はなるようにしかならない。
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