精神病を考える

精神科ナースになったわけ (コミックエッセイの森)

精神科ナースになったわけ (コミックエッセイの森)


この本を買った。
読んで少し泣いた。


以前に同じ作者の本は読んだのだが、「精神病」に関して興味があったので読んでみた。
予想に違わず素晴らしかった。

「心の病気、それは変化に対する心の反応」
最後の一言である。





もう少し言葉を考えたいが、「幸運な病」を書いた時に一番書きたかったことは「治癒コミュニティ」の役割である。

「治癒コミュニティ」というと、何か特別な「病気の治癒」というイメージがあるが、もっと広範囲の表現を探している。

時間の経過とともに「人と人との関係性」も変化する。
子供はおとなになり、親は年寄りになり、自分は衰えていく。
コミュニティというパワーゲームの場は残酷だ。
このパワーゲームの中にこそ、「いじめ」と呼ばれる関係性が潜んでいる。


決して人権意識では解決しないのである。
いじめは、少ないリソースの取り合いなのである。親子であろうが、兄弟であろうが起こって当然である。

そして「集団全体を弱体化する闘争」を避けるために「権威」という看板があるのだ。

いじめは「緊急避難」であり「正当防衛」であってどちらの側も向く刃物である。




昨今、精神病が大流行である。
簡単に医者に行き薬をもらう。
精神病の本を沢山読んだ。

なんとなく結論は出ているのだが、今ひとつスッキリしない。





先日久しぶりに夢を見た。
目が覚めた後、ずーっと同じことを考えているのである。

しかし、もう恐ろしくない。
仕方がないことである。

どうなったとしても、命など惜しくはない。
人生はなるようにしかならない。


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