『より適切な糖尿病の理解』のために。インシュリンが唯一の血糖値を下げるホルモンというのは......

インシュリンが唯一の血糖値を下げるホルモンというのは人が炭水化物に適応していないという根拠にあげられることが多い。それは正しくないと僕は思っている。


インシュリンは、
1)筋肉細胞に血糖の取り込みを許可する
2)脂肪細胞に、脂肪酸の蓄積を推進させる
3)肝臓にブドウ糖から脂肪酸の製造を命じる

この3つのアクションを行うのである。その結果、血液内の血糖値が下がるのである。

インシュリンというホルモンの働きは、生命の維持に効率のよい(必須ではない)「炭水化物=/=ブドウ糖」を蓄積することを許可すると考えたほうがいい。

筋肉細胞は、インシュリンの許可がなくても運動時には取り込む。
脳、肝臓、腎臓、赤血球などのGLUT4以外のトランスポーターが働く細胞ではインシュリン無しでブドウとの取り込みを行うのである。





血糖値をあげるホルモンは複数あるということはよく言われている。
しかし、それらのホルモンの目的は、血糖y値を上げることではない。

「アドレナリン」は緊急の危機事態に対しての「逃避・闘争」において瞬発的な筋肉の活動を保証する。
「コルチゾン」は、アドレナリンと良く似ている。メンタルな部分での活動を補強するものと僕は考えている。
この2つのホルモンはストレス対応のためであり、その中の機能として血糖値の上昇という作用を持つだけだ。

「成長ホルモン」は体が大きくなろうとするときに筋肉細胞にエネルギーを与える。

「グルカゴン」は膵臓のα細胞から分泌されるので、これはインシュリンと対になるものであろう。



なので、僕は上げるホルモンが複数あるというのは間違えていると思う。
作用としてあげることは上げるが、その目的は別なのである。

またインシュリンは血糖値を下げるというが、実際の目的は体内に必要以上のブドウ糖が入ってきたので保存する許可を与えていると思ったほうがいい。


下げるホルモンはたしかに一つだが、180位上になれば尿から排出される。
つまり、下げるプロセスはインシュリン1つではないのである。

また、吸収のプロセスも大きな幅があり、炭水化物吸収のブロッカーなどを考えることも出来る。
つまり、『世の中はそう単純ではない』のである。





「早朝高血糖」と言う現象がある。僕の場合は4時〜7時くらいの間に血糖値が20-30mg/dl上がる現象である。
ソモギー効果(成長ホルモン由来)とか暁現象(朝のスタートアップのため)と呼ばれる事が多い。
その為に、朝食を開始できないことも多い。
万福寺血糖を140いかに維持したいので、開始時の血糖が120-130以下の時しか食べないようにしている。



昨今の研究では、ケトン体も大いにエネルギーとして使われることは実証されている。

僕自身が去年の4-5月から積極的には炭水化物を摂っていない。
今年に入ってから2ヶ月で、10kg体重が減っている。(カロリー基準の減量法ほうっでは無理である)
おそらく健康的にも何も問題はないはずである。(眼底網膜症も良好な方向に向かっている)

糖尿病の恐怖から、学び初めて、今ではこの「病」に感謝している。

僕は生まれ変われた。

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