糖尿病の本3冊セット

随分糖尿病の本を読んできたのだけど、素晴らしい本に出会えたので書いておかねければならない。
3冊とも、著者はアメリカ人である。

1)「糖尿病・最初の一年」グレッチェン・ベッカー著 2007年(英語 2版)(2007年日本語版)
2)「糖尿病予備群からの脱出」グレッチェン・ベッカー著 (2008年日本語版)
3)「バーンスタイン医師の 糖尿病の解決」リチャード・バーンスタイン著(2005年日本語版)

すべての本を「太田喜義先生」が翻訳している。

3冊で共通しているのが、
1)自己血糖値測定の勧め
2)従来の医療への疑問
である。


まあ、この2つは裏表であるのだが。
実に勇気つけられる本である。

同時に糖質制限についても強く推薦している。

ADA(アメリカ糖尿病学会)の推薦するダイエット(60-20-20型)に対しての厳しい指摘が有る。

医師と言うのは何処でも一緒なのだなあ。


3冊とも、最適のダイエットは、食事が血糖値をどう上げ下げしているかを調べて自分で決めることだと言っている。
まさにアドラー的である(笑)。

レッチェン・ベッカーさんの「糖尿病・最初の一年」を読んだときは、まさに衝撃だった。
軽くパラパラとページを見だしたのが、いつの間にか読み込んでいた。

医学に関してのライターだった彼女が、自分が糖尿病と知り、絶望を味わい、不条理を嘆き、その後で、自分の病を学び知る。「一年」と言うのは、別にリアルな時間の一年を論じているのではない。

様々な理解するべき項目がまとめられているのである。


最初は、病の宣告を受け折れてしまった心を癒やし、乗り越えるステップがある、
その後で、現実を受け入れる事になる。





その後が問題である。
自分自身の体を分自身の物にするのか、「外部委託(医師にアウトソーシング)」するのかである。
教育と医学はアウトソーシングが出来ない。

食事や排便をアウトソーシングできないようにである。
人生を生きることをアウトソーシングできないだろう。

どんなに愛していても、代わりに生きることは出来ないのだ。
誰かに代わって生きてもらうこともできない。



バーンスタイン先生は、アメリカの糖尿病治療を変えた人と言っていいだろう。
実にびっくりした。
彼は12歳の頃I型を発病して、合併症で死にかけるが、血糖値の自己測定を行うことで、専門家の唱える治療法に異を唱えるのである。
そして45歳の時に医師となることを決意して、医師となり、大きく糖尿病の治療を変えていく。

まさに感動的な物語である。

ダメだ、泣いてしまう。


糖尿病・最初の1年

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糖尿病予備群からの脱出―セルフケア50のヒント

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