タクワン漬けた

知り合いの米屋さんから「米糠」3升買ってきた。120円位であろうか。
地元で頑張っている米屋さんである。

大根も丁度いい感じの干し加減である。

おおよそ、1本500gであった。
20本(1本50円で小ぶり)有るので10kgなので、塩と砂糖は各400g程度である。
だいたい普通の大きさの大根で1本120円位であろうか。

塩と砂糖は在庫で大丈夫だった。

3升買った糠はちょうど半分くらい使った。
余ったら来年の「竹の子アク抜き」で使う。
さすがに風呂に入れない。

2つの容器につけた。小さい方にはりんごを入れた。
上手く漬かるかなあ。

楽しみである。


道具の準備

一旦すべての道具を洗う。
台所でやらないとこれが冷たくて辛い作業なのだ。


鷹の爪、昆布を用意する。
色粉は使わない、余り聞い色になるのは好まない。
いつも、サフラン入れたらどうかなあと考えるが、一樽(というよりも桶である)失敗するのは勇気がいる。

大根の準備

大根は20本×50円、小ぶりでよろしい。
隣のおばちゃんは干さないで漬ける。ドブ漬けと言うそうである。



リンゴを加える事にした、小さい桶なので半分に切ってしまう。

糠と大根を樽に詰める

大きい桶、4本で一段である。
3−4段使って15本くらいで大きい方の1つである。


小さい方にはリンゴ入の半切りの5本が入った。


小糠がいっぱいに詰まる。


漬ける

重石をシッカリとのせて、数日待つと水が上がってくる



出来上がりが楽しみである。
一旦漬けることを覚えると、スーパーで買うのが馬鹿らしくなる。値段もそうだが、味わいが違い、じっくりと漬け込んだ旨味が出る。

漬物は。本来発酵食品だから、そうなるのである。
当然、時間が経つと酸っぱくなる。


パックされて売られている(安い値段の)漬物は、早い話「浅漬」である。
単純に味の付いている水に浸しておいただけである。
一回、漬物屋さんのシステム構築をヒヤリングしたことが有る。
工場を見たが、人の背ぐらいのプール状のところに、どっさりと大根が入っているのである。
クレーンで吊っていた。
タクワンプールの味がそれぞれ違い、素材を入れて時間を計ってパックするのである。

つけ始めて、出荷までの時間とプールの味付けで、「タクワン」にしたり「古漬け」にしたりするそうである。
タクワン工場を見学して、市販の漬物が旨くない理由を知った。

こういう漬物は、時間がたっても酸っぱくならない。

無論、地域密着型のスーパーや、お百姓さんは、「旨い漬物」を売っている事もあるが、値段が高く売れ行きも悪そうである。
できるだけそういう所で買うようにしている。

しかし、この旨さに価値を見出している人がどれだけいるだろうか。



価値の共有こそがコミュニテイを作る。最近の結論である。


今年行った長崎国体の諫早で「農家のおすそ分け」と言う看板を見た。
こういうスタンスは大事である。

価値の共有が必要であるという事を知っている人がいる証拠であろう。
日本全国どこでも、新自由主義というか、グローバリズムというか、そういうことが起こっているからだろうなあ。




工場で物を作るように食品を加工するのは、スーパーのお惣菜売り場に売っている煮しめも一緒である。

短い時間で大量に作ることが重要なので、材料を煮汁に通過させるだけである。
煮汁は単なる色と味のついたお湯である。
当然美味くないが、そういう物だと思っている子供達は当然嫌いになる。
旨くないからね。


本来煮しめは、雑多な味を持った素材をゆっくりと長く煮込み、それぞれの味が出て煮汁が出来る。
そのまま鍋で、冷まして、出来上がった味が、素材に吸収されるものである。


煮しめについてはまた今度


なんかの本かwebで韓国の「マンションのベランダでのキムチ作り」の話を読んだ事があるがどこに有るだろうか。

僕は50歳でタクワンの漬け方を母に教わった。
これから何回漬けることが出来るだろうか。

子供達はいつ学ぶだろうか。

どんな風に変わっていくだろうか?
この土地で元気に生きていけるだろうか?



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諫早の商店街では、傘の専門店で傘を買った。柄に名前を入れてもらった。

本当に人通りの少ない商店街のすぐ横にはどでかい市役所が建っていた。
こういう風景は、考えさせられるものである。

市役所が立派な街は、不幸である。