ル・バルの完全版がアップされていた。
以前書いたのだけど(1)(2)、僕はこの映画 Le Bal(ル・バル)大好きである。
定期的にDVDは出ていないか探すのだけど、見つかることはなかった。
久しぶりに仕事が一段落(品質が納得の行くところまで進んで)したので彷徨っていたら見つけた。
完全版である!!!
素晴らしい!!!
一次大戦の終わりから二次大戦、アルジェリア戦争、5月革命までのフランスの現代史を描いている。
右、左、異なった政治信念を持つ人々、ナチス、アメリカ、外国人排除、いくども彼らの文化は破壊される。
そして、自分達が生きることで、文化はまた創り続けられる。
ダンスホールはそこにあり続けるのである。
そしてそれはノスタルジアではなく「戦争」で市民が傷ついていった歴史である。
ダンスホールには普通の市民が集う。強引な人も気の弱い人もストーカーも出てくる。様々な恋愛模様が描かれる。ナチスに協力した弱い市民、戦争で傷を負った兵士。
一人では生きることの出来ない私達は、誰かを探しにここに皆つどうのである。
ダンスホールを描きながら、くり返し市民を兵士として戦場狩り出し、兵器を消費する燃料として燃やし続けてきた歴史を描いている。
戦争シーンのない戦争映画なのだ。
1時間を過ぎた所のパリの解放のシークエンスは素晴らしい。
涙が止まらない。
47分位に空襲の中でバーテンさんがバイオリニストの女の子と一緒に食べるパスタ旨そうだな。
皆が丸く輪になって踊り、中にいる人がキスする人を指定する踊りってなんて言うのかなあ。
この映画の根底にはフランス(市井の人々)に対しての愛がある。
今につながっている映画である。
言葉を排することで普遍的な物となっている。
そこがまた素晴らしい。
市井の人々の歴史である。
僕は大好きである。
僕らの(日本の)映画を考えると悲しものがある。
エットーレ・スコラさんってすごい好きなのである。
マカロニと言う映画もとっているのだがその件はまたいつか…...
登場する役者さんを検索していたらどこかの国のサイトに行ってしまった。
何と、DVD売っていた。
460337