仕様探求の旅に出かけよう(3):始まりはどこからだろう。

仕様の始まりはどこに有るのだろうか。
いつも考える。

お客さんと最初に会う時に始まりなのだ。
営業に連れられて行く時もあるし、飛び込んで話が進む時も有る。

勝手に営業が話を進めている時もあって、それは最悪の結果になる事が多い。
知らないうちに約束されていて、金額を出して、受注したあとで、あの約束はどうなっているんだとか言われるのである。

これは要注意である。
間に入る会社や営業がいる場合の注意事項はまた次に..................



【ファーストコンタクト】

一番注意するのは会った担当者にどのくらい権限があるかと言う事である。

担当が、仕様決定の権限を持っていれば良いが、持っていないのに話を進めても駄目である。
大きなトラブルの元になる。

予算の権限がなくて、仕様を作る権限がある場合もある。
◯◯円までなら使っていいから、やりたい様に作れなどと言う場合である。

これも、問題が起こる場合が多い。
プログラムの納品の時に突然社長が出て来て、この機能が無いと駄目だから付けろなどと言われるのだ。(どんな場合でも起こるんだけどね)

『機能&金額』共に決まってこその仕様なのである。


そして仕様決定の権限を持った人間が誰かという事を見つける事が何よりも重要である。


とにかく見積もりは金額をかけられないから難しい。
守備範囲にある様な仕事ならば何とかやっつけられるが、そうでない場合は難しい。
自分の専門でない分野に関してはその場で友人の技術者に電話して聞く。

僕は、仕事の内容を聞いた時に、その場で印刷(必要なプリント)、画面(使われる場面)、ストラクチャ(台帳)を考えて説明する。
同時にA4の紙にラフなスケッチを描いて、大体の金額を入れて、その場で概算を出すのである。


概算がOKならばもっと正確な見積もりにすると言う事で次のステップに入る。
決して『持ち帰って次回また来ます』とか言ってはいけない。その場で概算を出すのだ。


持ち帰ってとか言うと、首を絞める事になる。

何時間もかけて見積りを作って、持って行って、結局そんな高いんじゃアなあとか言われた時の落胆はない。

相見積もりをとっていても、コンペ相手が『馬鹿』だったら安く見積もってくるのだ。

一度、2500万で見積もった仕事を別など素人が800万と出したことが有る。
両社共に御愁傷様である。

これを防ぐには、なぜこの見積もりになるのかと言う事を先方の担当者が理解しなければならない。




大体の場合、概算の金額は担当レベルで決まっているのでこんな感じで進めて行くのだ。



【落としてはいけない物】

ソフトの金額だけで見積もりは終わりの様に考えるかもしれないが、重要な物はそのソフトの導入において派生する金額である。

ソフトのライセンス、メンテンンス、保守、必要なハードウエア、ソフトの寿命、相手会社のビジネスモデルの変更の予測、導入時の入力のコスト、その他諸々である。

経営者は、トータルな金額を欲しがるし、その金額と『効果』を比較して決定するのだ。



いかに自分の視線を伝えるか、それも決定権者が分る様に伝える事が大事である。
コミュニケーションの問題である。



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