いじめが無くならない理由 内在する原因

ある女性と話しをしたら、いじめの原因は「性欲」ではなくて「ストレス」に有るのではないかと言われた。

どうしても、「性欲」と言う言葉には抵抗がある。

では、こう考えられないだろうか?

ストレスと言うのは、外部からの圧力である。
性欲と言うのは、自分自身の内部からの圧力(欲求)である。


何十年もいじめが解決しなかった理由は子供の外にいじめを生む原因を探した所にある。
いじめは教育の問題ではないのである。

食欲を教育で満たせるか?
決して満たせはしない。

他人を支配する事で性欲は解消される(誰かをいじめると気持ちがよくてすーっとする)。

マスターベーションが気持ちいいように、いじめも気持ちがいいのだ。


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もう一つの大事な要素は、教室の力関係の中に「担任」と言う要素が入り込んでいる事である。

担任が教室のなかで、強く支配している場合「いじめ」は起こっているのではないかと思う。(小学校の場合)
つまり、集団の中で「支配する事」を担任から学ぶのだ。

担任が一人の子どもを指導する。
生意気な子供で担任に取って虫が好かない子供である。
生活態度の様な客観的な尺度で判断出来ない「悪い所」を指摘する。

「他人に支配されるロール」を与えられる。

担任が気に入っている子供は応援団長などの「他人を支配するロール」を与えられる。
そして、「他人を支配するロール」は性的な満足感を与えてくれる事を学ぶ。

いじめが起こるのは、担任が不在の時である。


担任にかわって「指導」するのだ。
そして、とても気持ちがいい。


『あいつが悪いからいじめるんだ』と言う言葉はいじめっ子から聞かれる。


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中学校の場合のいじめは小学校で「他人を支配する事の快感」を学習して来た子供、見て来た子供が起こす。
つまり誰でも起こす。
子供の学習能力は素晴らしい。

ではいじめを無くする方法は有るのだろうか?

正常な性欲の持ち主に、マスターベーションを止めさせる方法は有るのだろうか?


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「集団の中での支配」というのは「全員で誰をいじめても良いかを決定する権限」と定義出来る。
社会を作る哺乳類に共通に存在する様な気がする。

中世の魔女狩りを考えよう。

その権限の源泉は、集団の安定である。

集団を営む哺乳類は、安定した社会を作る本能がある。

安定した社会とは、支配者がいて、一定の方針に従って全構成員が共同作業を行う社会である。
そのような社会においては方針にしたがわない個体はいじめられ、群れを離れるのだ。

離れ猿は他の集団に行って支配者になる。

つまり、離れ猿も猿と言う生き物にとっては安定の為の役割を担っている。


日本は最初に猿学を作った。
今西錦司さんを初めとした京大のグループの人達の研究僕は大好きなのだった。

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もう一つ重要な事は『性欲』と言う言葉が或る意味のタブー語であると言う事である。
言語は常にタブー語を持つ

「性欲」と言う言葉は、どうも「食欲」とは違う響きがある。


「なんか元気が無いねえ」と聞かれた時に「食欲不振でねえ」とは言えるが「性欲不振でねえ」とはなかなか言えない。
「彼は健啖家だなあ」とは言えるが、「彼は性豪だ」と言うと変な意味になる。
人通りの多い通りの真ん中で「食欲」とは叫べても「性欲」とは叫べない。



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