母の死を隠して年金不正受給した件

ここ暫くのニュースが辛い。

マスメディアの報道はもっと弱者に優しくならねばならない。
一句詠んでしまう「喪もだせず骨になる母、手を合わす年金受給日」

自分の母が、死んでも葬儀も出せず、隣で骨になって行くのを見つめる事。
そんな老人を作り出したのが、今の日本なのだ。

もし、母の年金がもらえなかったら、家を売り、ホームレスとなる他ない様な生活しか出来ない様な老人がいる。

その反面、天下りを続け何億もの退職金をもらう人間もいる。

この社会はおかしい。


年金の不正受給は犯罪かもしれないが、そんな犯罪を犯さなければならない所の追いやられた人々の悲しみを知るべきである。




僕は、そんな人の事を思うと涙が止まらない。



朝日新聞から

母の死、年金不正受給… 「104歳」息子、日記に記す

2010年8月24日0時36分

 東京都大田区で、生きていれば104歳の三石菊江さんとみられる白骨化した遺体が見つかった事件で、無職の息子(64)が日記に、三石さんが死亡した後の2003年4月以降に老齢福祉年金を複数回受け取ったことを記していたことが警視庁蒲田署への取材でわかった。同署は、詐欺容疑で息子から事情を聴いている。

 同署によると息子は、はがき大のノートに記した日記数冊を任意提出した。三石さんと息子が住んでいた文京区に同署が確認したところ、03年4月と8月に計約27万円を受け取っていた。同年12月と04年4月にも同額を受け取ったとみられる。同年5月に大田区に転居後、解体工として月約15万円を得るようになり、「収入ができたから、年金を打ち切られた」と話しているという。

 三石さんの死亡の経緯に関する記述もあった。01年6月10日に「呼びかけに応える」と記され、11日「意識がない」、12日「母、亡くなる」、14日「母、押し入れに入れる」と書かれていた。

 00年11月には、三石さんがリウマチで寝たきりになり、「足をさすった」ことが書かれていた。息子は調べに「薬を飲ませていたが母が『もういい』と言うのでやめた。ヨーグルトなどを食べさせた」と話しているという。

 また、骨をリュックサックに入れて持っていたことについて「自分の母だから、自分が死ぬまで一緒にいたかった。毎日供養していた」と説明。大田区のアパートで父親の位牌(いはい)の隣に母親の写真を置き、水や線香を供えていたという。